2015年7月18日 土曜日

社会神経系という観方~人間と社会の関係の新しい理解

先日、後藤剛&ゆう子さんの「脳科学と共感コミュニケーション序章」というワークショップのレポートを書きました。
FBで、12名もの方にシェアされてその関心の多さにびっくりしました。

このワークショップに参加したのは、「ポリヴェーガル理論~人間にとって安全とは何か?」
というギリの書いた論文がきっかけでした。
改めて、ポリヴェーガル理論のことを知ってもらいたくて、社会神経系という言葉から話をしたいと思います。

僕は、社会神経系、英語で「Social nerve system」という言葉を クラニオセイクラル・バイオダイナミクスのトレーニングの中で、先生のバードレイナの口から聞いた時、目が点になりました。

え~ 自然科学的な事象である動物の神経に 社会が!!!????

社会心理学というような学問や概念は、知っていますが・・・・
生理的な事象に社会が入ってくるなんて ありえないでしょ?
何これ?
といった疑問が、この言葉を聞いた瞬間に次々と生まれました。



そして説明を聞くと ふむふむ なるほど
哺乳類の赤ちゃんは、お母さんに愛されることが、サバイバルの必要条件
母親の注意を引く 機能を持つ神経組織が 哺乳類から発生した!!




なるほど~
その神経は、鞘がおおわれていて 伝達速度が今までの鞘なし神経細胞(社会神経系以外の神経細胞)より格段に速い!!
ということは、すごく重要な神経組織!!です。

社会神経系と言われる神経は、顔面神経、舌咽神経、副神経、三叉神経、そして迷走神経です。
これらの神経は、物を食べ、話し、聞き、表情を作ります。
他者と関わることに 、コミュニケーションに関わる神経です。
他者との関係に関わる神経系なので、ポリヴェーガル理論の提唱者のポルゲス(ポージェス)は
社会神経系と名付けました。
ここで少し、ポリヴェーガル理論という名前について書いておきます。
ポリは、ラテン語で多数、ヴェーガルは、迷走神経。
迷走神経の多層な構造についての理論ということで、ポリヴェーガル理論と呼ばれます。

赤ちゃんについて考えてみましょう。
おぎゃ~と生まれ、
生き延びるのには、お母さんから母乳をもらう必要があります。
赤ちゃん、愛くるしいですよね。
動物の赤ちゃんも人間の赤ちゃんも
「可愛い~!!」って思われる必要があるのです。

生き延びるために

可愛い と思われ、大事にされて 世話してもらいます。
そして 健やかに成長します。

表情を作ったり、声を出したり・・・・これは、社会神経系が使われます。

赤ちゃん そして子供になって 社会神経系が充分使われ、その神経細胞がしっかり成長すると 社会生活を営む 神経組織での基盤が出来上がります。

「私 だめ!!」 
「お母さんに大事にされなかったもの お母さんすごくストレスだったみたいだし・・・」
「お母さん私産みたくなかったんだもの・・・」
「だから、人間関係も、人生うまくいかないんだ!!」
こんなふうに思っている人いませんか?
多かれ少なかれの全ての人が、100%健やかに成長するわけでは、ありません。

そして、トラウマがあったり、人生うまくいかなかったりして 自分を省みたり 自分にワークしたりするものです。
そして他者への思いやりも育ちます。

先に進みます。
お母さんが忙しかったりして世話を充分してくれない時
赤ちゃんは、泣きますよね。
わ~わ~騒ぎます。
この時は、交感神経が使われます。
アドレナリンがいっぱい出てきます。
騒いで、お母さんが気が付いておっぱいをくれれば これで赤ちゃんは、満足です。

社会神経系で問題解決ができない時、交感神経系の発動で、解決することもあります。

騒いでも騒いでも無視されることありますよね。
そうするとショックに入ります。閉じこもります。
何が起こっているのか感じなくなります。
そうやって赤ちゃんも身を守ります。
お母さんの愛を受けられないのは、母乳をもらえないのは、痛すぎます。
痛すぎるから感じないようにします。
皆さん、それやりませんか?

これはね、副交感神経系の機能です。

だれしも 社会神経系を使って 自分のニーズを上手に人に伝えられたりできる時もあれば、怒りが爆発する時、閉じこもっています時、3つのパターンを使っていませんか?

あるいは、私は、すっかり閉じこもり型 の人もいれば 

交感神経型の闘争タイプの人もいる人もいると思います。

上手に意思表示をして、他の人と交渉問題解決をしてできるタイプの人もいますね。
社会神経系のタイプです。

興味深いでしょ?

今まで、交感神経と副交感神経の相互作用で身体の恒常性を保つシステムとして自律神経系は、考えられてきました。
それに対してポルゲス(ポージェス)は、自律神経系を生物の危機管理システムとしてとらえ,哺乳類では、社会神経、交感神経、副交感神経 という3つの神経系から成り立つものと考えました。

私達人間ももちろん哺乳類です。

人間関係に関わる神経系が、もうすでに生まれる以前からインプットされているわけです。

よりよく、他者との関係を持つ、すなわち、話たり、豊かな表情をしたり、よく聞いたり
することが、私たちの神経組織をより活性化させます。

今まで、していない行動をとると、新たな神経細胞が育ちます。
今まで、引きこもっていた人が、外に出て、友達と話したりすると 神経細胞が育つのですね。
それを繰り返すと それがしっかり身体の中に根付きます。
自分自身の行動が、神経細胞も作る。
神経細胞がしっかりできると
もう新しい行動、人生もすっかり身体に馴染むわけですね。
スポーツをして筋肉が強くなる。
それと同じですね。

「自分は、人付きあいが苦手だ!」
「自分は、こうこうで、だから 人生うまくいかないんだ・・・」
色々自分についての思い込み、自己批判、言い訳・・・・
こういうことも 神経理論的には、あまり言い訳にならないのかも知れません。

もう一度社会神経系に戻ります。
私たちの神経系としての身体機能を健全にするには、よりよい人間関係、さらには人間関係の拡がりとしての社会が必要になります。

社会のニーズに押しつぶされる生き方ではなく、より豊かな人間的な在り方をサポートしあう社会です。
それは、新しい生き方、新しい神経細胞が育つのをサポートする人間関係、社会です。

もう少し書くと、スピリチュアルなワークショップに出て、
「愛だ、愛こそが本質なんだ。今までの生き方は、間違っていた。これからは、愛を生きるんだ・・・これが私の人生の目的・・・」
こんなふうに体験して、職場に帰ると、ノルマ、残業、業績、売上・・・
「愛なんてどこにもないじゃん、高い受講費払ったのに あれなんだったの?」
きっとそんな体験した人いますよね。

ギリの場合、インドのOSHOコミューンで、ハートを全開にして、日本に戻ってくると、家なし,職なし、もちろんお金なし・・・路頭に迷って・・・ハートを閉じてサバイバル・・
そんな体験を何度もしました。

先日の「脳科学と共感コミュニケーション序章」の中で、講師の後藤剛さんが、新しい行動と神経組織の成長の話をしていて、コミュニティの必要性に触れていました。
共感しました。

神経細胞、神経細胞のネットワーク、感情や行動の仕方、人間関係、社会関係、これらがすべて有機的につながっています。

幸福な生を築くには、より豊かで意識的なネットワークが、自分自身の神経細胞にそして人間関係の中に創られる必要があります。

ここが、僕としては、とても興味のある領域です。

来週行う「ハート瞑想&アクアフローティングワークショップ」もそんな場にしたいと思っています。


さて、この文章に興味を持った人は、ぜひ、「ポリヴェーガル理論~人間にとって安全とは何か?」を読んでみてください。





7月25(土)&26(日)ハート瞑想&アクアフローティング合宿@知多美浜with トーショ―&ギリ

クラニオセイクラルバイオダイナミクス・セッション

ポリヴェーガル理論~人間にとって安全とは何か?











投稿者 Banyan tree